『怖い間取り』松原タニシ
私はオカルトな話が大好きである。オカルトと言っても、主に怪談や未解決事件等、いわゆる怖い話のカテゴリーに入るものに興味津々である。
何なら定期的にオカルト会も開いている(中盤からただの飲み会になる)。
そんな私が最近興味をもったのがこの本であるが、何と先週まで大人気でなかなか手に入らなかったのである。
テレビから怖い話シリーズが年々減少しているうえ、私の尊敬する稲川淳二先生の素晴らしさもなかなか周りに伝わらず、オカルトの未来を案じていたところに、事故物件の本が増刷するほど人気というのは朗報である。
再入荷されたのを確認し、直ちに書店へ走った。
一気に読んだが、実際の間取りが掲載されているところが不気味で、ぎょっとするような怖さはないがじっとりと気持ちが悪い。大島てるで調べればわかるように、事故物件というものは意外と身近にある。
尻すぼみであったり「結局何だったの?」で終わるようなところも多いが、実話とはそういうものだろう。
終盤、筆者の行く末が心配になるような記述があることが気がかりだ。
ただオカルト界の未来はまだ明るいようなので、末永く頑張っていただきたい。